生産者
EH酒造
飯田 常務

江戸期からの酒造りを継承する「酔園」
EH酒造が醸す酒の銘柄「酔園」が誕生したのは昭和36年のこと。江戸後期創業の2つの蔵元「亀屋酒造店」「飯野屋」、そして明治初頭創業の「務台酒造店」の合併により、それぞれの酒造りを継承し、誕生したのが「酔園」なのです。
「“酒は、人が造るのではなく、自然が造るもの。私たちはその手助けをさせていただく”を信念に、芳醇旨口の日本酒を醸しています。」
飯田常務が語るその言葉の通り、「酔園」は、まだ増醸酒(※)が主流だった昭和48年に、他社に先駆けていち早く廃止し、純米酒の発売に切り替えた経緯があります。
※増醸:米と麹から作られた醪に、醸造アルコールを添加し、糖類や酸味料、グルタミン酸ソーダなどを加え、味を調えた酒。戦後の米不足で、酒造りに使用できる米が限られていたため、こうした手法が認められていた。

北アルプスの伏流水と安曇野の酒米から生まれる芳醇な酒
年間、約18万ℓの酒を造るというEH酒造。地下○○mから汲み上げた北アルプスの伏流水を使い、酒米には安曇野市産ひとごこち、松川村産美山錦のほか、金紋錦、山田錦、あきたこまちなどを使用しているそうです。
「北アルプスの伏流水は軟水。安曇野産のひとごこちとは相性が良く、やわらかい口当たりの酒ができるんです。」
酒造りにおいては、ミネラルを多く含む硬水を“男水”、ミネラルが少ない軟水を“女水”と呼んだりしますが、男水で仕込む酒は辛口ですっきりとした味わいに、女水で仕込むと甘口で芳醇な味わいとなるといわれています。

安曇野の水と酒米、そして人が醸す酒を海外へ
EH酒造では、早くから日本酒の海外輸出に取り組んでおり、30年前から輸出しているアメリカのほか、ベトナムや香港、シンガポール、マカオなどへ輸出しています。
「とは言え、量としてはごくわずか。安曇野という地域のブランド力を活かし、販路を広げていければと思っています。」
今回、EH酒造が「あづみの酒」として海外へ売り出すのは、安曇野市産ひとごこちを使った特別純米酒と、松川村産美山錦を使った純米大吟醸の2種類。
「どちらもお米の特徴を活かした逸品です。ぜひ安曇野の水と酒米、そして安曇野の人が醸した酒を味わってみてください。」

生産者情報
EH酒造
住所 | 長野県安曇野市豊科高家1090-1 |
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電話 | +81(0)263-72-3011 |
メールアドレス | mail@suien.co.jp |
HP | http://www.eh-shuzo.com/ |